最近では、体の他の筋肉を鍛えるのと同じように、脳を鍛える必要があることがわかっています。早速、詳細についてお話しましょう。

脳を鍛えると、認知予備能と呼ばれるものが蓄積されます。これは、脳の「攻撃に対して反応する能力」と考えることができます。それは、アルツハイマー病の危険にさらされる脅威をかわすことができる盾のようなものです。

脳トレは、あなたの脳が予備的能力を蓄積するのを促します。つまり、脳を鍛えれば鍛えるほど、アルツハイマー病を引き起こす可能性のある斑点(プラーク)や神経線維のもつれ(タングル)が起こる可能性が低くなるのです。

ただし、脳トレにはさまざまなタイプがあります。あなたは読書が好きですか? 読書は一種の脳トレと見なされます。

読書はすべて、脳に良い影響をもたらしますが、小説やノンフィクション本を読むことは、脳の健康をさらに守る働きがあることがわかってきました。また、読書と認知の関係を調査した研究では、まったく本を読まなかった人の方が認知機能が著しく低下しています。新聞しか読まない人は、本を読む人よりわずかですが認知機能の低下がみえました。

これから図書館を利用して脳を鍛えるのはいかがでしょう。まず何冊の本を読むか、目標を設定し、それを必ず守るように頑張りましょう。忙しい人は月に 1 冊が妥当な目標です。

読書が苦手な人も、お気に入りの映画の中から書籍化されたものを読んでみましょう。

親御さんに許可を取り、孫や甥、あるいは近所の小さな子供たちに本を読んであげるのも良いでしょう。日本の研究では、おとぎ話の読み聞かせが、アルツハイマー病と診断された患者の認知機能を改善することがわかったからです。