認知機能の訓練は、目的を持って日常生活や行動を改善することにより認知能力が向上するという考えに基づいています。脳は筋肉と同じで、鍛えれば成長し強くすることができます。

多くの場合、脳トレゲームは記憶力を改善するために作られた繰り返し運動です。でも日々の生活の中で、自然に脳を鍛える機会はたくさんあります。

過去に日記をつけていたことはありますか? もしそうなら、脳を訓練していたことになります。最近の研究では、これまでに日記を書いたことがある人は認知症と診断される可能性が 50 %以上も低いことがわかりました。

もし日記をつけた経験がないのなら、今が始めどきです。日記をつけることは、言語を制御する脳の部分を刺激することにより、脳を活動的に保ちます。また、微細運動機能(細かくデリケートなタスクを達成するための運動能力)を司る脳の部分にも関与しています。

何を書くべきか分からない時は、覚えている限りいろんな事柄を 1 日の出来事として書いてみましょう。もし買い物に行ったならば、 どこに行ったのか、何を買ったのか、どれくらいの値段だったかを書き留めましょう。そこで誰かと立ち話したのなら、それについて書いてください。レジの人は感じがよかったですか? 思い出して書いてみましょう。

1 日の中にたくさん散りばめられている、こういった細かい事は、きっと思ったよりも興味深いことに気付くでしょう。これも記憶力を高めながら脳を鍛えていることになるのです。