習慣とは、思考パターンを合理化するために脳がとる行動です。実際、習慣となった動作を行っている際、その行動について何も考えなくても行動できているはずです。 神経科学者はこれを 「自動性」 と呼びます。
「自動性」 とは、「自動的に行うこと」 です。頭で考えなくても、1 日を通して行う活動の多くは 「習慣」 で行われます。また脳は、習慣をさらに発達、洗練させることにも非常に長けています。実際、既に行われている特定の習慣をサポートする神経細胞は強力なため、互いを強く結びつけます。例えば、お茶を入れたり、ベッドを整えたりする際、活動に関する神経細胞の結びつきが非常に強いため、ほとんど無意識に動作を完了する事ができます。
この習性を利用して、既存の習慣に 新習慣を付け足すことができます。 本来、新しい習慣を身につけるのは大変な作業ですが、既存の習慣に新たな習慣を組み込むことで、既に強く発達した神経細胞を利用することができ、楽に習慣化できるのです。
あなたは日々の活動にどのような新しい習慣を取り入れたいですか? 1 つ決めて下さい。そして次に、いつ、どこで、その新しい習慣を融合させるかを正確に決めましょう。例えば、ウォーキングの習慣を身につけたい場合、既にコーヒーを飲む習慣がある場合は、「コーヒーを 1 杯飲んだ後は、快適な服を着て散歩に行こう」 と決めて、それら 2 つを組み合わせてみるのです。他にも、睡眠を改善するために、就寝の 1 時間前には液晶画面を見るのを避けたい場合は、毎晩お風呂に入る前に枕元に本を置き、ベッドに入ったらスマホではなく本を手に取るようにします。このように、既存の習慣を利用すれば、脳に良い新たな習慣を、簡単に自分のものにすることができるでしょう。