少しむずかしい言葉が出てきました。漸進的筋弛緩法 は、1920 年代にエドモンド ジェイコブソン博士が、患者の焦燥感を緩和するために考案した「筋肉の緊張状態を制御し観察して学習する技術」です。寝る前にその日にあった出来事や不安などが気になって眠れないということは、多くの人が経験しているでしょう。そのような状態は不眠症を引き起こす要因にもなります。PMRを行うことによって不安を和らげ、認知予備能を健全に保ち、しっかりと睡眠を取りましょう。

手順は次のとおりです。

  1. 静かで落ち着いた場所を見つけます。

  2. 動きやすい服を着て横になりましょう。楽にして下さい。メガネやコンタクトは外しましょう。

  3. 深く安定した複式呼吸を数回行います。片方の手をお腹に、もう片方を胸に置きます。お腹が膨らんだとき、お腹の手の位置はずれたり体から離れたりしますが、胸にある手は動かないはずです。

  4. 頭からつま先まで上から下へ、またはつま先から頭まで下から上へと、あなたの好きな順番に身体の各筋肉群に意識を向けます。大切なのは、深呼吸で息を吸ったあと息を止め、それぞれ意識を向けた筋肉群を5秒間ギュッと硬く緊張させるようなイメージを思い浮かべてください。そのあと、大きく口から息を吐き出しましょう。

各筋肉群

  1. 足: 足先を下に向け、内側に縮めましょう

  2. ふくらはぎと足: つま先を手前に引いてふくらはぎの筋肉を締めます

  3. 足全体: 上記のステップ 1 と 2 を行いながら、太ももの筋肉を絞りましょう

  4. 両手: 拳を握ってください

  5. 腕: ひじを曲げ、握りこぶしに力を入れて筋肉を作ることにより、

    上腕二頭筋を締めます

  6. お尻: 臀部両方に力を入れて一緒に締めます

  7. 胃: お腹をへこませます

  8. 胸: 深呼吸しましょう

  9. 首と肩: 耳にまで触れるようなイメージで肩を上げます。

  10. 口: 口を出来るだけ大きく広げましょう

  11. 目: 瞼をギュッとしっかり閉じます

  12. 額: 眉毛をできる限り上まで上げてみましょう