ストレスは、たとえ一過性であっても記憶力や認知機能に影響を与えます。慢性的なストレスは、コルチゾール と呼ばれるストレスホルモンの値を継続的に上昇させ、脳に悪影響をもたらします。日常的にコルチゾールが分泌されると、アルツハイマー病やその他の認知症のリスクが高くなるという研究データもあります。

人生には、家族の介護や失業など、避けられないストレスの要因となる事柄があります。そしてストレスは、こういった大きな人生における事柄がだけでなく、交通渋滞や満員電車での通勤など、日常的な、些細なストレスでも身体や心に影響を与えることがあります。

ではある程度、避けられないストレスには、どのように対処すればいいのでしょうか。 ストレスへの耐性を高めることで、長期的に認知機能低下のリスクを防げるという研究データもあります。

ストレスをコントロールすることで、コルチゾール値を下げて脳の健康を維持しましょう。 ストレス耐性を高めてストレスを軽減する日常生活でできる 3 つの習慣をご紹介します。

1. 運動 運動により、身体的なストレスを与えることでストレス全般への耐性を高めることができます。 また、運動をすることはよい気分転換になり、 多幸感をもたらすエンドルフィンという脳内ホルモンをを分泌します。

2. マインドフルネス マインドフルネスとは 「物事を知りたいという気持ちと共感の心を持って、その瞬間その瞬間に意識を集中する」という瞑想方法です。あるマインドフルネスに関する研究によると、習慣的なマインドフルネス瞑想とストレス、うつや不安症状の軽減には関係があるという結果が発表されました。

3. 人間関係 気のおけない友人や家族と共に時間を過ごすことで、オキトシンという幸せホルモンが分泌され、ストレスが解消できます。一緒にお散歩へ出掛けたり、映画や音楽を共に鑑賞することでリラックス効果が得られることもわかっています。

さあ、ストレスをコントロールして、コルチゾール値を下げ、脳の健康を維持しましょう。 次にストレスを感じたときは、深呼吸をして落ち着いた気持ちを取り戻し、今回紹介した方法を試してみてください。気持ちが落ち着くだけでなく、脳の健康維持にも役立ちます。