ジムなどで汗を流したことがある人なら、運動に集中し、心臓が忙しく働いている間は不安や心配事などを忘れられるということを実感していると思います。運動中は何も考えることなく、汗を流していることに気づくでしょう。運動など、目の前の作業に集中することで、誰もが日々の生活の中で感じているストレスや心配事などを抑えることができます。
不安な考えや心配事が何度も何度も思い浮かび悩み続けることを「抑うつ的反芻 (はんすう)」と呼びますが、人によってはこれに大きなストレスを感じて、例えば過食やアルコールの摂取といった身体にも良くないストレス回避行動に走る原因になります。このような反芻状態は、頭の中で鳴りやまない目覚まし時計のようなものです。
もしこのような状態でストレスを感じたら、ランニングマシンやフィットネスバイク、ジョギング、プールなど、なんでもいいので自分が好きな運動で汗を流しましょう。人によってはこのような運動を 20 分程度行うだけで、心も身体もスッキリとして気持ちが落ち着くでしょう。
さらに、このような身体の運動に「心のエクササイズ」も加えてみましょう。心の落ち着きを実感したら、運動後に座ってノートを取り出し、心配に感じていることやストレスを感じている思いなどを書き出します。どうですか? 運動の前と後では感じ方、捉え方が変わっていませんか? 多くの場合、運動した後は物事をより客観的に見られるようになり、ストレスが軽くなったり頭がスッキリしたりする感覚が得られます。