筋トレが体型維持や筋力アップに効果的だということは有名ですが、運動が認知機能を直接影響することはあまり知られていません。

運動によって神経幹細胞が活性化し細胞増殖が増強することで、新生ニューロンの数が増加して脳が「若返る」ことがわかりました。新生ニューロンは年齢とともにだんだん低下し、更にアルツハイマー病を発症すると急激に低下することがわかっています。運動は神経幹細胞が活性化し細胞を増殖させ、加齢に伴う認知機能低下の抑制効果に寄与します。

運動による脳への効果は他にもあります。心拍数が上がると、体内により多くの酸素を摂取し、運動時には体が必要とする酸素が増加し、酸素を供給するために血液を全身の組織に送るために、心拍数は増加します。心拍数の上昇により血圧が下がり、脳への血流が増加し、必要な栄養素が脳に送られます。

ジムに通っても、 体の変化を感じるまでに数か月かかることもあります。しかし、認知機能はわずか 2 週間で脳の変化や認知機能の改善が確認できます。

定期的な運動を始めるのは、少々ハードルが高いかもしれませんが、いつものお散歩をちょっと早歩きに変えるだけでも認知機能低下の予防の可能性が高まります。深呼吸し、15 分のお散歩に出かけてはみてはどうでしょう。 楽しく運動しながら、脳ケアに取り組みましょう。